爪噛み・唇を噛む癖は歯並びに影響する?

爪噛み

「爪を噛む癖がなかなか治らない」
「唇を噛んでいることが多い」
「歯並びに影響しないか心配」

このようなお口周りの癖が気になることはありませんか?

爪噛みや唇を噛む癖は、子どもによく見られる習慣のひとつです。眠い時や緊張している時、退屈な時などに無意識で行っていることもあります。

一時的なものであれば大きな問題にならないこともありますが、長く続いたり、強い力がかかり続けたりすると、歯並びや噛み合わせに影響する場合があります。

今回は、爪噛み・唇を噛む癖がお口に与える影響や原因、家庭でできる対応についてご紹介します。

爪噛み・唇を噛む癖とは?

爪噛みは、爪を前歯で噛んだり、爪先を口の中に入れたりする癖です。

唇を噛む癖は、上唇や下唇を歯で噛む、吸い込むように噛む、無意識に唇を巻き込むような動きが見られることがあります。

どちらも、子どもが無意識に行っていることが多く、本人に自覚がない場合もあります。

特に、

  • テレビを見ている時
  • 眠い時
  • 緊張している時
  • 退屈な時
  • 何かに集中している時

などに見られやすい癖です。

癖が歯並びに与える影響

もちろん、爪噛みや唇を噛む癖があるからといって、必ず歯並びが悪くなるわけではありませんが、
癖が歯並びに与える影響はあります。

歯は、強い力が一度だけかかっただけですぐに動くわけではありません。しかし、弱い力でも長時間・繰り返しかかり続けることで、少しずつ位置が変わってしまうことがあります。

爪を噛む癖がある場合

前歯で爪を挟んだり引っかけたりするため、前歯に負担がかかります。これが習慣になると、歯が少しずつ傾いたり、噛み合わせに影響したりすることがあります。

唇を噛む癖がある場合

特に、下唇を上の前歯で巻き込むように噛む癖が続くと、上の前歯が前方へ押されやすくなります。その結果、上の前歯が前に出る「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」、いわゆる出っ歯のような状態に関係することがあります。

癖が長く続くと

次のような歯並びや噛み合わせにつながる可能性があります。

  • 上顎前突:上の前歯が前に出る状態
  • 開咬:前歯が噛み合わず、上下の前歯にすき間ができる状態
  • 叢生:歯が重なったり、ガタガタに並んだりする状態
  • 噛み合わせのずれ:上下の歯が正しい位置で噛み合わない状態
  • 前歯の傾き:歯が前後に傾いて見える状態

爪噛みでは、前歯に繰り返し力がかかることで、前歯の傾きや噛み合わせのずれにつながることがあります。唇を噛む癖では、唇からの力によって前歯が押され、上顎前突や開咬に関係することがあります。

さらに、爪噛みや唇を噛む癖は、歯並びだけでなく、お口周りの筋肉の使い方にも影響することがあります。

お口周りの筋肉のバランスが崩れると、口が閉じにくくなったり、舌の位置が下がったり、飲み込み方に癖が出たりすることもあります。その結果、歯並びや噛み合わせにさらに影響しやすくなる場合があります。

もちろん、爪噛みや唇を噛む癖があるからといって、必ず歯並びが悪くなるわけではありません。

なぜ爪噛みや唇を噛む癖が起こるの?

爪噛みや唇を噛む癖には、さまざまな原因があります。

代表的なものとしては、

  • 退屈
  • 緊張
  • 不安
  • ストレス
  • 眠気
  • 集中している時の無意識な動き

などが挙げられます。

子どもにとって、爪を噛むことや唇を噛むことが、気持ちを落ち着かせる行動になっている場合もあります。

そのため、「やめなさい」と強く注意するだけでは、かえって気にしすぎてしまったり、不安が強くなったりすることがあります。

まずは、どんな場面で癖が出やすいのかを観察してみることが大切です。

方・噛み合わせが気になる場合は、一度歯科で確認しておくと安心です。

家庭でできる対応

家庭でできる対応として大切なのは、無理に叱ってやめさせようとしないことです。

癖が出ている時に強く注意すると、子どもが責められているように感じてしまうことがあります。

まずは、

  • どんな時に癖が出るのか見る
  • 手持ち無沙汰にならないようにする
  • 爪を短く整える
  • 唇が乾燥している場合は保湿する
  • できた時に褒める

といった対応から始めてみましょう。

例えば、テレビを見ている時に爪を噛みやすい場合は、手に小さなタオルやぬいぐるみを持たせるなど、別の行動に置き換える方法もあります。

唇を噛む癖がある場合は、唇の乾燥や荒れがきっかけになっていることもあります。乾燥が気になる場合は、保湿をしてあげることも一つの方法です。

「やめなさい」よりも、「手はおひざに置こうね」「こっちを持ってみようか」など、具体的に別の行動へ促す声かけの方が取り組みやすいです。

 歯科で相談する目安

爪噛みや唇を噛む癖があっても、すぐに治療が必要とは限りません。

ただし、

  • 癖が長く続いている
  • 前歯が出てきた
  • 前歯が噛み合わない
  • 唇を巻き込むように噛んでいる
  • 歯並びや噛み合わせが気になる

といった場合は、一度歯科で相談してみると安心です。

歯科では、癖による歯並びへの影響だけでなく、口呼吸や舌の位置、飲み込み方なども確認します。

癖そのものだけを見るのではなく、お口全体の機能や成長を含めて確認することが大切です。