親知らず抜歯後の腫れ抑える方法はありますか?
親知らずの抜歯後、少しでも腫れや痛みを抑えたいとみなさん思うのではないのでしょうか?
無事に処置が終わった後の過ごし方がとても大切です。
抜歯直後は傷口がまだ安定しておらず、少しの刺激で出血や腫れ、痛みが強くなることがあります。
また、「どうやって過ごせばいいの?」「食事はいつから?」「腫れたら冷やしてもいい?」など、不安を感じる方も多いと思います。
そこで今回は、親知らずを抜いた後に気をつけたいポイントや、腫れ・痛みをできるだけ抑えるコツをわかりやすくご紹介します。
目次
抜歯直後の基本的なケア
抜歯が終わったら、まずは歯科医師の指示に従ってガーゼを20〜30分ほど噛み、止血します。
出血が気になっても、強いうがいをしないことが大切です。
抜いた部分には「血のかたまり(血餅)」ができ、これが自然の“ふた”となって傷の治りを助けます。
強いうがいや吸い込み動作(ストローを使うなど)は、この血餅を取ってしまい、痛みや感染の原因になります。
もし、少量の出血が続く場合は、新しい清潔なガーゼを軽く噛んで30分ほど圧迫します。
翌日になっても出血が止まらない場合は、早めに歯科医院に連絡しましょう。
腫れや痛みが出やすいのはいつ?
抜歯後の腫れのピークは2〜3日目にやってくるのが一般的です。
特に下あごの親知らずを抜いた場合は、腫れが出やすく、頬が少し膨らんだように見えることもあります。
ただし、通常は1週間ほどで落ち着いていきます。
痛みについても、抜歯当日は麻酔の効果であまり感じないことが多く、
翌日から2日目あたりにズキズキとした痛みが出やすくなります。
この時期は、処方された痛み止めや抗生物質をしっかり服用し、無理せず安静に過ごしましょう。
冷やすタイミングと注意点
保冷剤や氷をタオルで包み、頬の外側から10分冷やして10分休むを繰り返すのがおすすめです。
そして、腫れや痛みをやわらげるために、抜歯後6〜12時間以内は冷やすのが効果的です。
ただし、翌日以降は冷やしすぎないこと。
血流が悪くなると治りが遅くなるため、冷却は初日だけにとどめ、2日目以降は自然に温めて治していくイメージで過ごしましょう。
食事のポイント:無理せず、やわらかいものから
食事は、麻酔が完全に切れてから(約2〜3時間後)にとるようにしましょう。
まだ感覚が残っていると、うっかり頬の内側や舌を噛んでしまうことがあります。
また、抜歯後2〜3日は以下のようなやわらかくて刺激の少ない食べ物を選ぶのがポイントです。
- おかゆ・雑炊
- スープ類
- ヨーグルト・プリン
- 柔らかく煮たうどんや野菜
反対に、次のような食品は避けたほうがよいでしょう。
- 熱すぎる・辛いもの(血流が増えて出血の原因に)
- 硬いもの(傷口を刺激)
- ごま・ナッツ類など細かい粒が入り込みやすいもの
そして、食事後は軽くうがいをするか、歯科医院で指示がある場合はうがい薬で優しくすすぐようにしましょう
うがい・歯みがきの注意点
抜歯当日は強いうがいを避け、
翌日からは傷口を避けてやさしく歯を磨くようにしましょう。
歯ブラシが当たると出血しやすいため、
無理に磨こうとせず、他の歯の清掃を中心に行います。
口の中を清潔に保つことで、感染や炎症を防ぐことができます。
歯科医院からうがい薬が処方される場合は、指示に従って使用してください。
入浴・運動・飲酒は控えめに
抜歯当日は、血流を促す行動は控えることが大切です。
熱いお風呂・サウナ・飲酒・激しい運動は出血や腫れを悪化させる原因となります。
翌日以降も、腫れが落ち着くまでは軽めのシャワーにとどめ、体を温めすぎないようにしましょう。
アルコールは最低でも2〜3日は控えるのがおすすめです。
睡眠時の姿勢と過ごし方
寝るときは頭を少し高くして寝ると、血流がゆるやかになり腫れを抑えることができます。
枕を少し重ねて上半身を起こすような姿勢を意識しましょう。
また、寝ている間に抜歯した側を下にして寝ると腫れやすくなるため、
反対側を下にして寝るのが安心です。
就寝前には処方された痛み止めを飲んでおくと、夜間の痛みを防ぐことができます。
抜歯後に気をつけたい症状
通常の腫れや痛みは数日で落ち着きますが、次のような症状がある場合は歯科医院に相談しましょう。
- 3日以上たっても痛みが強くなる
- 口が開けづらい・熱が出る
- 口の中が生臭い・嫌なにおいがする
これは「ドライソケット」や「感染性炎症」が起きている可能性があり、早めの対応が必要です。
抜糸までの流れ
切開を伴った抜歯の場合、1週間前後で抜糸を行います。
抜糸自体は数分で終わり、痛みもほとんどありません。
その際に歯ぐきの回復具合をチェックし、必要に応じてお薬を追加する場合もあります。
まとめ:焦らず、清潔と安静を大切に
親知らずの抜歯後は、「どんなケアをするか」で回復のスピードが大きく変わります。
抜歯当日は出血を抑えること、翌日以降は清潔を保ちながら無理をしないことがポイントです。
冷やし方や食事内容、睡眠の姿勢を少し工夫するだけでも、腫れや痛みはぐっと軽くなります。
そして、もし不安な症状が出たときは自己判断せず、早めに歯科医院に相談しましょう。
親知らずの抜歯は一時的な不快感を伴いますが、正しいケアをすれば確実に回復していきます。
焦らず、体を休めながらゆっくり治していきましょう。