子どもの歯ぎしりは心配?成長によるものとの違いと受診の目安

子どもが歯ぎしりをする原因

子どもの歯ぎしりには、ひとつの決まった原因があるわけではありません。

歯の生え変わりや噛み合わせの変化、睡眠中のあごの動き、生活環境の変化や緊張など、さまざまな要因が関係すると考えられています。

また、いびきや口呼吸など、睡眠や呼吸の状態と関係している場合もあります。

ただし、子どもの歯ぎしりは成長の過程で一時的にみられることも多く、歯ぎしりをしているだけで、すぐに問題があるとは限りません。

成長による歯ぎしりとの違い

子どもの歯ぎしりの多くは、成長の過程で一時的にみられるものです。

特に、

・乳歯が生えそろう時期
・乳歯から永久歯へ生え変わる時期
・噛み合わせが変化している時期

などは、歯ぎしりが起こりやすいことがあります。

この場合、本人に痛みがなく、歯やあごに大きな問題がみられなければ、経過を見ていくことも少なくありません。

一方で、成長による変化だけでは説明しにくいほど歯ぎしりが強い場合や、ほかの症状を伴っている場合は注意が必要です。

たとえば、歯が大きくすり減っている、歯が欠けている、朝起きたときにあごが痛い、頭痛を訴えるなどの症状がある場合は、一度歯科医院で確認してもらうことをおすすめします。

大切なのは、「歯ぎしりをしているかどうか」だけではなく、歯やあご、睡眠、噛み合わせなどに影響が出ているかどうかです。

様子を見てもよいケース

次のような場合は、急いで治療を必要としないこともあります。

・歯ぎしりをしているが、本人に痛みがない
・歯のすり減りが軽度である
・歯が欠けたり割れたりしていない
・食事や会話に問題がない
・あごを痛がる様子がない
・睡眠中の歯ぎしり以外に気になる症状がない

子どもの場合、成長とともに歯ぎしりが自然に減っていくこともあります。

ただし、「様子を見てよい」というのは、何年もそのままにしてよいという意味ではありません。

定期検診の際に歯のすり減りや噛み合わせを確認してもらい、変化がないか見てもらうと安心です。

また、ご家庭では「いつ頃から歯ぎしりをしているか」「毎晩なのか、ときどきなのか」「音が強くなっていないか」などを観察しておくと、受診時にも役立ちます。

歯科医院を受診したほうがよい目安

歯ぎしりをしていても、すべての子どもに治療が必要なわけではありません。

ただし、次のような症状がある場合は、一度歯科医院で相談してみましょう。

歯のすり減りが目立つ

歯の先端が平らになっている、歯の形が明らかに変わっている場合は、歯ぎしりによる負担が強い可能性があります。

乳歯はいずれ生え変わりますが、強いすり減りがある場合は、歯の内部に近づいて知覚過敏のような症状が出ることもあります。

歯が欠けたり割れたりしている

強い力が繰り返しかかることで、歯が欠けたり、詰め物が外れたりすることがあります。

このような場合は、歯ぎしりの状態だけでなく、歯そのものの治療が必要になることがあります。

あごの痛みや口の開けにくさがある

「朝起きるとあごが痛い」
「口を開けると音がする」
「口が開けにくい」

などの症状がある場合は、あごの関節や筋肉に負担がかかっている可能性があります。

頭痛や顔まわりのだるさを訴える

歯ぎしりによって、あごやこめかみ周辺の筋肉が緊張すると、起床時にだるさや頭痛を感じることがあります。

症状が繰り返す場合は、一度確認してもらいましょう。

いびきや口呼吸が目立つ

強いいびき、口を開けたまま眠る、睡眠中に息苦しそうにしているなどの様子がある場合は、歯ぎしりだけでなく呼吸や睡眠の状態も確認することが大切です。

必要に応じて、歯科だけでなく耳鼻咽喉科や小児科と連携して診てもらうこともあります。

また、これらの症状がある場合は悪いかみ合わせが関係していることがあります。詳しくは「小児矯正はいつ相談するべき?」でも解説しています。

子どもの歯ぎしりは「音の大きさ」だけで判断しない

寝ている子どもの歯ぎしりは、思っている以上に大きな音がすることがあります。

そのため、初めて聞くと「歯が壊れるのでは」と驚いてしまうこともあります。

しかし、音が大きいからといって、必ずしも歯へのダメージが大きいとは限りません。

反対に、音があまり聞こえなくても、強く噛みしめている場合もあります。

そのため、歯ぎしりの音だけで判断するのではなく、

・歯がすり減っていないか
・歯が欠けていないか
・あごに痛みがないか
・噛み合わせに問題がないか
・睡眠や呼吸に気になる症状がないか

などを合わせて確認することが大切です。

まとめ

子どもの歯ぎしりは、成長の過程でみられることも多く、歯ぎしりをしているからといってすぐに治療が必要とは限りません。

歯の生え変わりや噛み合わせの変化、睡眠中のあごの動き、ストレス、睡眠や呼吸の状態など、さまざまな要因が関係することがあります。

本人に痛みがなく、歯のすり減りも軽度で、ほかに気になる症状がなければ、定期検診で確認しながら様子を見ることもできます。

一方で、歯のすり減りが強い、歯が欠けている、あごを痛がる、頭痛がある、いびきや口呼吸が強いなどの症状がある場合は、早めに歯科医院へ相談しましょう。

子どもの歯ぎしりは、音だけでは判断できません。

気になる場合は、定期検診の際に歯や噛み合わせ、あごの状態を一緒に確認してもらうと安心です。