MFTはどのくらい続ける?期間と変化を見るポイント
「MFTはどのくらい続ければいいの?」
「何か月くらいで変化が出るの?」
「いつまで家庭でトレーニングすればいい?」
MFT(口腔筋機能療法)を始めると、期間について気になる方も多いのではないでしょうか。
MFTは、舌や唇、頬などのお口周りの使い方を整え、正しい舌の位置や飲み込み方を普段の生活の中でも自然にできるようにしていくためのトレーニングです。
そのため、「○か月続ければ必ず終わる」というものではありません。
子どもの年齢やお口の状態、もともとの癖、家庭での取り組み方などによって、必要な期間には個人差があります。
今回は、MFTをどのくらい続けるのか、そして期間だけではなく、どのような変化を見ながら進めていくのかについてご紹介します。
目次
MFTの期間には個人差があります
MFTを始めると、「何か月くらいかかりますか?」と気になると思います。
しかし、MFTに必要な期間は子どもによって異なります。
例えば、
- 舌が普段から低い位置にある
- 飲み込むときに舌が前へ出る
- お口ポカンがある
- 口呼吸がみられる
- 舌や唇をうまく動かしにくい
など、スタート時のお口の状態はそれぞれ違います。
また、トレーニングそのものができるようになるまでの速さや、家庭でどのくらい練習できるかによっても進み方は変わります。
そのため、「○か月で終わる」と期間だけを決めるのではなく、その子のお口の状態や変化を見ながら進めていくことが大切です。
「トレーニングができる」=終わりではありません
MFTでは、舌を決められた位置へ動かしたり、唇を閉じたり、正しい位置で飲み込んだりする練習を行います。
しかし、歯科医院でその動きができるようになったからといって、すぐにMFTが終わるわけではありません。
大切なのは、練習した動きが普段の生活の中でも自然にできるようになっているかどうかです。
例えば、歯科医院では舌を正しい位置に置けても、家でテレビを見ているときには舌が下がっていることがあります。
飲み込み方も、意識しているときには正しくできても、食事中や唾液を飲み込むときには以前の癖が出ることがあります。
そのため、MFTでは「できたかどうか」だけではなく、「意識しなくてもできるようになってきたか」を確認していきます。
変化を見るポイント① 普段の舌の位置
まず確認したいのが、何もしていないときの舌の位置です。
正しい位置を覚えたあと、普段から舌を上あご側に置けるようになっているかを見ていきます。
最初は声をかけないと舌が下がっていた子どもでも、少しずつ自分で気づいて正しい位置へ戻せるようになることがあります。
さらに進むと、意識しなくても自然に正しい位置に置ける時間が増えていきます。
このような変化も、MFTが進んでいる大切なサインです。
変化を見るポイント② お口ポカンや唇の使い方
普段から口が開いている子どもでは、唇の状態も確認します。
以前はテレビを見ているときや本を読んでいるときに口が開いていたけれど、少しずつ自然に閉じている時間が増えてきた、という変化がみられることもあります。
ただし、鼻づまりなどによって鼻呼吸がしづらい場合には、MFTだけで口を閉じることが難しいこともあります。
そのため、お口ポカンだけを見るのではなく、鼻の通りや呼吸の状態も一緒に確認することが大切です。
変化を見るポイント③ 飲み込み方
舌突出癖がある場合には、飲み込むときの舌の動きも確認します。
例えば、
- 前歯の間から舌が出なくなってきた
- 舌で前歯を押す動きが減ってきた
- 飲み込むときに口元へ強く力を入れなくなった
などは、変化を見るポイントになります。
ただし、飲み込みは一日に何度も無意識に行う動作です。
練習中に正しくできるようになっても、普段の飲み込み方が変わるまでには時間がかかることがあります。
少しずつ「意識してできる」状態から、「自然にできる」状態へつなげていきます。
変化を見るポイント④ 舌や唇の動かしやすさ
MFTを始めたばかりの頃は、
「舌を上に持ち上げられない」
「左右にうまく動かせない」
「舌を上あごにつける感覚が分からない」
ということもあります。
トレーニングを続ける中で、少しずつ目的の位置へ舌を動かしやすくなったり、お口周りを適切に使えるようになったりすることがあります。
最初と比べてどのくらい動かせるようになったかも、変化を見るポイントの一つです。
すぐに見た目が変わるとは限りません
MFTを始めると、「歯並びはいつ変わるの?」と期待することもあるかもしれません。
しかし、MFTは歯を直接動かす治療ではありません。
舌や唇などのお口周りの使い方を整え、歯並びや噛み合わせに加わる力のバランスを整えることを目的としています。
そのため、MFTの変化を「歯並びがすぐにきれいになったかどうか」だけで判断するのは適切ではありません。
舌の位置や飲み込み方、お口ポカンなど、日常のお口の使い方が変わってきているかを見ることが大切です。
途中でトレーニング内容が変わることもあります
MFTでは、最初から最後まで同じトレーニングを続けるとは限りません。
最初は舌を動かす練習から始め、その動きができるようになったら、舌の位置や飲み込み方の練習へ進むこともあります。
また、できるようになった内容は減らし、別の課題に取り組むこともあります。
子どもの変化に合わせてトレーニング内容を調整しながら進めていくため、定期的にお口の状態を確認することが大切です。
家庭では小さな変化を見てみましょう
毎日見ていると、変化に気づきにくいことがあります。
「全然変わっていない」と感じていても、
- 声をかける回数が減った
- 舌を正しい位置に置ける時間が長くなった
- 以前よりトレーニングがスムーズになった
- 飲み込み方が少し自然になった
- 口を閉じている時間が増えた
など、小さな変化がみられることがあります。
大きな変化だけを求めず、以前と比べて「できることが増えているか」を見てみましょう。
MFTを終えるタイミングは?
MFTを終えるタイミングも、子どもの状態によって異なります。
トレーニングが一通りできるようになっただけではなく、正しい舌の位置や飲み込み方などが、普段の生活の中でもある程度安定しているかを確認します。
また、矯正治療と一緒に行っている場合には、歯並びや噛み合わせの状態も確認しながら進めることがあります。
そのため、「○か月たったから終了」というよりも、目標としていたお口の使い方が身についているかを確認しながら、終了の時期を判断していきます。
まとめ
MFTを続ける期間には個人差があり、「何か月で終わる」と一律に決められるものではありません。
大切なのは、期間だけを見るのではなく、
- 普段の舌の位置
- お口ポカンや唇の状態
- 飲み込み方
- 舌や唇の動かしやすさ
- 意識しなくても正しい使い方ができるか
などの変化を見ながら進めていくことです。
MFTでは、トレーニングを上手にできるようになることだけではなく、それを普段のお口の使い方につなげていくことを目指します。
変化の出方や進み方は一人ひとり異なります。
焦らず、その子のペースで少しずつ身につけていきましょう。
「どのくらい続ければいいの?」
「ちゃんと変化が出ているのか分からない」
という場合には、定期的に歯科医院でお口の状態を確認しながら進めていくと安心です。