MFTではどんなトレーニングをする?舌・唇・頬の練習について

「MFTを始めることになったけれど、実際には何をするの?」
「お口のトレーニングって、筋肉を鍛えるの?」

MFT(口腔筋機能療法)という言葉を聞いても、具体的にどのようなことをするのかイメージしにくい方も多いのではないでしょうか。

→MFT(口腔筋機能療法)や矯正との関係について「MFT(口腔筋機能療法)とは?小児矯正や口呼吸との関係」にて詳しく解説しています

MFTでは、舌や唇、頬などのお口周りを適切に使えるように、子どもの状態に合わせてさまざまなトレーニングを行います。

ただ筋肉を鍛えるだけではなく、正しい舌の位置や動かし方を覚え、それを普段のお口の使い方につなげていくことが目的です。

MFTは「お口の筋トレ」だけではありません

MFTというと、「舌や唇の筋肉を鍛えるトレーニング」というイメージを持つかもしれません。

もちろん、お口周りの筋肉を動かす練習も行いますが、それだけが目的ではありません。

例えば、舌を動かす力があっても、普段から舌が下がっていたり、
飲み込むときに舌で前歯を押していたりすると、適切に使えているとはいえません。

そのためMFTでは、「動かせるようにする」だけではなく、
「正しい位置や使い方を覚える」ことも大切にします。

舌・唇・頬などをバランスよく使い、
食べる・飲み込む・話すといった日常のお口の動作につなげていきます。

まずはお口の状態を確認します

MFTは、すべての子どもが同じトレーニングを行うわけではありません。

まずは、

  • 普段、舌がどこにあるか
  • 唇を自然に閉じられているか
  • 舌を上下左右に動かせるか
  • 飲み込むときに舌が前へ出ていないか
  • お口周りに必要以上の力が入っていないか

などを確認します。

お口ポカンが気になる子どももいれば、舌の位置や飲み込み方が気になる子どももいます。

どこに課題があるのかを確認し、その状態に合わせて必要な練習を行っていくことが大切です。

舌の位置を覚えるトレーニング

MFTで大切になるものの一つが、舌の位置です。

舌先には、安静時に置く目安となる位置があります。上の前歯のすぐ後ろにある「スポット」と呼ばれる場所です。

まずはこの位置を確認し、「舌をどこに置けばよいのか」を覚えていきます。

普段から舌が下がっている場合、正しい位置を伝えても、最初は「ここに置くの?」と違和感を覚えることがあります。

そのため、正しい場所を確認しながら、舌を上あごにつける感覚を少しずつ身につけていきます。

舌を動かすトレーニング

舌は、食べ物を運んだり、飲み込んだり、言葉を発音したりするときにも使われています。

MFTでは、舌先を目的の場所へ動かしたり、舌全体を上あごに吸いつけたりするなど、舌を適切に動かすための練習を行うことがあります。

例えば、舌全体を上あごに吸いつける動きは、舌を上へ持ち上げる感覚を覚えるためにも使われます。

最初は思うように動かせなくても、舌の動きを確認しながら繰り返していくことで、少しずつ使い方を身につけていきます。

唇のトレーニング

お口ポカンがある場合などには、舌だけではなく唇の使い方も確認します。

唇を閉じるときに強く力を入れなければ閉じられない、気を抜くとすぐに口が開いてしまうなど、子どもによって状態はさまざまです。

MFTでは、唇を閉じたり動かしたりする練習を通して、お口周りを適切に使えるようにしていきます。

ただし、「とにかく強く閉じる」ことが目的ではありません。

必要なときに適切に唇を使い、普段は無理な力を入れずに口を閉じられる状態を目指します。

頬などのお口周りも使います

食べたり飲み込んだりするときには、舌や唇だけでなく頬も働いています。

頬は、食べ物がお口の中で外側へ広がりすぎないようにしながら、舌や歯のある方向へ食べ物を送る役割にも関わっています。

そのため、必要に応じて頬を動かしたり、膨らませたりするような練習を取り入れることもあります。

MFTでは、一つの筋肉だけを見るのではなく、舌・唇・頬などのお口周りをどのように使っているかを確認していきます。

飲み込み方の練習をすることもあります

舌を前に出して飲み込んだり、前歯を舌で押したりする癖がある場合には、飲み込み方の練習も行います。

まず舌の位置や動きを確認し、正しい位置で飲み込む感覚を身につけていきます。

飲み込み方と舌突出癖については、前回の記事で詳しくご紹介していますので、あわせてご覧ください。

子どもによってトレーニング内容は異なります

MFTにはさまざまなトレーニングがありますが、すべてを同じように行えばよいわけではありません。

舌の位置、唇の使い方、飲み込み方など、気になる部分は子どもによって異なります。

また、最初から難しい動きをするのではなく、できることから少しずつ進めていくことも大切です。

歯科医院でお口の状態や動きを確認しながら、必要なトレーニングを選んで進めていきます。

MFTは普段のお口の使い方につなげることが大切

MFTは、歯科医院でトレーニングができれば終わりというものではありません。

練習した舌や唇の使い方を、普段の生活の中でも自然にできるようにしていくことが大切です。

そのため、歯科医院で方法を確認しながら、家庭でも無理なく練習を続けていきます。

家庭での取り組み方やMFTを続けるコツについては、今後の記事で詳しくご紹介します。

まとめ

MFTでは、舌・唇・頬などのお口周りを適切に使えるように、子どもの状態に合わせたトレーニングを行います。

単に筋肉を強くするのではなく、

  • 正しい舌の位置を覚える
  • 舌を適切に動かす
  • 唇を適切に使う
  • 頬などのお口周りを使う
  • 正しい飲み込み方につなげる

といったことを少しずつ身につけていきます。

大切なのは、トレーニングそのものが上手にできることだけではなく、
普段の生活の中で正しいお口の使い方ができるようになることです。

「MFTではどんなことをするの?」
「うちの子にはどんなトレーニングが必要?」

気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。