矯正歯科治療の流れとはどんなもの?

矯正歯科治療は、初診・相談から保定まで一人ひとりのお口に合わせたオーダーメイドの治療です。
今回はそれぞれの過程でどんなことをするのか流れをまとめました。

矯正歯科治療の流れ

1.初診・相談

歯並びや咬み合わせを視診してもらいます。
お口の現状の悩みや疑問・不安点を自分の言葉できちんと伝えることが大切です。

2.精密検査

治療計画を立てるために必要な資料取りを行います。問診表記入、お口の中の写真、顔貌写真、歯と顔のレントゲン、模型検査などを行います。診療所によっては検査を2回にわけるところもあります。

3.診断・治療計画の説明

先生から、精密検査の結果をもとに現在の咬み合わせの状態、今後の治療や治療費、支払い方法の説明を受けます。
この説明が治療の流れを決めるので、治療に対しての希望や疑問点、不安点をしっかり伝え、解決しておくことが大切です。

4.治療開始

診断・説明に納得したら矯正治療が始まります。
しかし、すぐに矯正装置をつけるわけではありません。抜歯が必要な場合や虫歯や歯茎の病気がある場合は、事前に一般歯科や口腔外科にて適切な処置を受ける必要があります。
処置後、治療計画をもとに矯正装置をつけていきます。装置をつけている間は、

  • お口の状態によってさまざまですが約2~3年ほど矯正装置をつけて通院
  • 1回の所要時間40~60分 順調な場合は月1回程度の受診
  • 固定式の装置が入っている場合はクリーニングの施術

という流れで通院します。

矯正装置を外したら治療はすべて完了するの?

通院での矯正完了後には保定装置(リテーナー)で動かした歯を安定させる必要があります。これを「保定」と呼びます。
保定期間は3~6か月に一度通院し、経過観察をしてもらいます。保定装置や経過観察は矯正治療によって治った歯並びを保つために必要となります。

矯正装置を除去してから、矯正装置をつけていた期間と同じくらいの2~3年ほど保定装置をいれます。
骨は、力をかけると変化する性質を持っています。矯正装置で力をかけ、歯を支えている骨が吸収されて歯が移動します。移動した場所で新たに骨が形成され、歯の根っこから歯の位置を整えていくのが矯正治療です。

つまり矯正治療を終えたばかりの歯の根っこ周りの骨は形成されたばかりで、周りの組織となじんでいない不安定な状態です。不安定な状態で以前の習慣のまま食事をしたり口をあけたりすると、歯は少しずつ元の位置に戻ろうとし始めます。これが「後戻り」です。

新しい歯の位置と顎の骨、組織をなじませてしっかり噛める状態にする為、保定期間が必要となります。

子供の矯正は大人の矯正とどう違う?

混合歯列期(乳歯と永久歯が混ざっている時期)の矯正治療は、

  • 顎の成長を正しく誘導すること
  • 顎の拡大によって歯の並ぶ隙間をつくること
  • 部分的に前歯を並べること

が目的となります。
歯や顎の状態は一人ひとり異なるので、つけたままとなる装置や就寝時のみつける装置など大人の矯正とは違う装置を使います。
また、歯列に影響がでる悪い癖を治していくトレーニングも同時に行うことがあります。